書き手としての成長とは

読み手に受け入れられた時点で「書き手として成長した」といえるでしょう。
しかし読み手が自分の作品を読み始めたときに、まず第一印象で読むのをやめる確率が高いのが事実です。「面白くない」「つまらない」と思われてしまったらその時点で終わります。
だからと言って「面白い話を書く」という自分の思い込みだけで書くの避けましょう。そんなものは三流以下でしかありません。どんな内容であれ「面白い」と感じてもらうにはどうすればよいのかを常に謙虚に考えるべきです。そのためにも「最初の一文」はとても重要なものになってきます。「第一感」は小説の構成や展開以上に大切だと言えるでしょう。でも「面白かった」と言われたところで「書き手として成長できた」と思えるかどうかは別の問題です。そもそも「面白かった」とはどういう意味で言っているのでしょうか。ただ単に文字を追っていただけではないでしょうか。本当に理解した文章だったのかは推し量れません。「書き手として成長できた」のであればもっと深く理解してもらえるような小説を書きたいと思わなければダメですよね。
そこで「面白い小説とは何か」をテーマにお話し致します。
まず「面白さ」というのは何を基準にして考えるべきなのでしょうか。人によって意見が異なりますよね。私が思う「面白さ」の定義を述べていきます。
・「書き手の経験と実体験から得られた教訓や知識や感情の変化」である
「面白さ」を感じるためにはまず「自分が感じたもの」が必要になります。つまり「自分しか知らない情報を持っていること」こそが「面白さ」を感じていることになるのです。
だから他人の作品を読んでも「この人はこんな考え方をするんだ」と経験しなければなりません。
「他人とは違う視点を持っている」ことが面白さに繋がってくるのです。そしてその積み重ねによって「面白い小説」というものが形成されていきます。
「面白い小説とは?」に対する答えはまだあります。
・「書き手が『自分にしか書けない物語』であること」である
「自分しか知らない情報を持つ」ことですが、それは「自分の経験則による描写ができる」ということです。そうすれば必然的に「自分にしか書けない物語」が生まれてきます。
たとえば「恋愛小説」を書いたとしましょう。しかしそれが万人受けするような内容だとします。その場合あなたの表現力次第で誰にでも書ける小説となってしまうのです。そんな作品はいくら書いていても「自分にしか書けない小説」とはいえません。
ではどうすればよいのでしょうか。万人受けしないような設定や描写を盛り込めばよいのです。そうなると当然「自分にしか書けない小説」となります。もしそれでもまだ物足りないならさらに描写を増やしてみてください。それこそ「経験のない分野」であっても果敢に挑戦していくべきです。そして試行錯誤を繰り返しながら表現の幅を広げていくことに注力しましょう。
「書き手の実体験から得られる教訓や知識や感情の変化」についてですが、これもまた実体験する以外に方法はありません。なぜなら他の人がその場面を見ていないからです。「書き手だけの視点」で書いたものをどうやって他の人に知らせればいいのでしょうか。「百聞は一見にしかず」といいます。
自分の身に起きた出来事をありのまま書くのです。それをひたすら繰り返していれば自然と「書き手だけが知る経験則」が身に付きます。それが「自分にしか書けない小説」につながるのです。